倦怠感とは異なる気だるさ。マイルスの《レイジー・スーザン》

動画でも語っています。

平岡正明は、著書『日本ジャズ者伝説』で、「レイジー」と「アンニュイ」の違いをこう表現している。

「気だるさ(レイジー)」と「倦怠(アンニュイ)」はちがう。野獣のように強い筋力があるために、もの倦く感じるのが「レイジー」だ。「倦怠(アンニュイ)」というフランス語が、上流階級の頽廃感を宿していることに比して、「レイジー」は、労働者階級の不服徒を感じさせる。


日本ジャズ者伝説

以前、これを読んだときに、「なるほど!」と合点がいった記憶がある。

そして、なおさらマイルスの《レイジー・スーザン》に愛着がわくようになった。

当時のマイルスのガールフレンドの名前からとったタイトルらしい。

うん、たしかにレイジーだ。

特に、マイルスのアドリブのフレーズの随所に「醒めた気だるさ」が感じられ、なんともレイジーな心地よさ。

そして、この演奏に流れる独特なムードは、決してダラリとした「アンニュイ」ではなく、まったりとしていつつも、芯は躍動的。

アート・ブレイキーやホレス・シルヴァーのバネのあるリズム感のなせる業だろう。

「野獣のように強い筋力」。

たしかにそうかもしれない。

記:2019/02/15

>>マイルス・デイヴィス・オールスターズ vol.2/マイルス・デイヴィス

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