ベースのミンガス、編曲ミンガス、ピアノのミンガス

少し前にYouTubeにチャールス・ミンガスの解説動画をアップしたところ、予想以上に視聴者の数が多く、また反応もあるように感じます。

それだけ多くのジャズ好き(音楽好き)は、ミンガスに関心があるということがよくわかります。

もしかしたら、ミンガスの音楽そのものからではなく、ジョニ・ミッチェル経由でミンガスを知り、関心を持つようになった方も少なくないのかもしれませんね。

たしかに、ジョニの『ミンガス』は最高!

ジャコ・パストリアス好きにとっても見逃せない一枚でしょう。

もしかしたら、ジャコ経由でミンガスに関心を持った人もいるかもしれませんね。

そうそう、「ジャコ=エレクトリックベース奏者」、「ジャコ=フレットレスベース奏者」という連想から、イギリスのフレットレスベース奏者、パーシー・ジョーンズを思い出したのですが(一時期フィル・コリンズがドラマーで在籍していたブランドXのベーシストですね)、彼もミンガスのベースに心酔していた模様。

なので、ミンガスの女房役でもあったドラマー、ダニー・リッチモンドと共演したときは天にも昇る喜びだったようです。

このように、個性の強いミュージシャンたちからもリスペクトされているチャールス・ミンガス。

まずはベーシストとしてですが、とにかく彼のテクニックは素晴らしい。

それは、先日アップした『カーネギー・ホール』の動画でも語っています。

と同時に、ベースも凄いですが、やっぱりアレンジも素晴らしいですね。

個人的には《オレンジ色のドレス》という曲が、エリントンを崇拝していた彼らしさが表出された一曲であると感じていますが、晩年の『クンビア・アンド・ジャズ・フュージョン』なんかも、大らかなサウンドでとても良いですよね。

作編曲家としての幅の広さがうかがえます。

ま、暑苦しいところは変わらないかもしれませんが……。

そして、このミンガスの思考パターンや、頭の中に鳴り響くハーモニーの一端をうかがい知ることが出来るのが、『ミンガス・プレイズ・ピアノ』だと思います。

>>ミンガス・プレイズ・ピアノ/チャールス・ミンガス

たしかに彼はピアニストではないので、流暢なピアノというわけではありませんが、無骨で味わい深いピアノは、これはこれでキツめのバーボンをロックであおりたくなるような素晴らしいムードを醸し出していると思います。

ベーシストとしても最高、作曲者、アレンジャーとしても最高。

しかも、現代の多くの「秀才ミュージシャン」たちが、自らの個性を出そうとして躍起になっていることに比べ、ミンガスはもう最初から個性の塊。
きっと抑え込んでもムンムンとミンガス流の体臭が湧き出てくる人なんだと思います。

この内なるエネルギーを、テクニカルに(ベース)、ロジカルに(作曲・アレンジ)、エネルギッシュに(バンド演奏)、独特な味わいに(ピアノ)と共存させながら、唯一無二の存在感を放っていたミンガス。

ミンガスは、ベースもピアノも曲作りも、全部凄い!
……と私は思うわけなのです。

記:2020/03/09

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