ソニー・サイド・アップ ディジー・ガレスピー

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Sonny Side Up/Dizzy Gillispie
ソニー vs ソニー。
ロリンズとスティットが、テナーで参加しているガレスピーのアルバム、それが『ソニー・サイド・アップ』です。
個人的には、スティットよりもロリンズのほうが断然フェイヴァリットなのですが、ここでのスティットは、ロリンズに負けず劣らず、獅子奮迅。
でも、やっぱり大物の風格というか、スケールの大きさで、同じテナーサックスでも、ロリンズの存在感はダントツなんですけど、それはそれで仕方がない。
くわえて、親分、ディジー・ガレスピーのトランペットは、文句なしに強い!
彼らを支えるリズムセクションも、粘りと瞬発力が抜群です。
ピアノがレイ・ブライアント、
ベースがトミー・ブライアント、
ドラムスがチャーリー・パーシップ。
このフロントの布陣に、この背後のリズムセクションは、もっとも最適な組み合わせなんじゃないかと思われます。
堅実なんだけども、立体感とメリハリをきちんと構築できる、非常にダイナミクスの緩急に長けたサポートなのです。
特にチャーリー・パーシップのドラミングが。
彼のドラミングだけでも聴けてしまうかもしれない。

▼収録曲
1.On the Sunny Side of the Street
2.The Eternal Triangle
3.After Hours
4.I Know That You Know

エントリー リンダ・オー

リンダ・オーの『エントリー』。
ベースが演奏の手綱をしっかりと握っている。
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このことは、たしかに優れたベーシストがボトムを支えるグループにおいては、古今東西、不変の原理ではあるのだろうけれども、レイ・ブラウンやポール・チェンバースがリーダーとなり演奏の主導権を握っていた時代と、リンダ・オーがリーダーとしてアンサンブルの主導権を握る現代とでは、同じベースという低音楽器であっても、担う役割が微妙に異なることに注目したい。
50年代ハードバップ全盛期のベーシストの役割の多くは、低音によるボトムのキープと躍動感の提供が主で、ベーシストがリーダーのアルバムであれ、基本はフロントのホーンやコード楽器などの奏者を鼓舞し、良質なソロを引き出すことがリーダーたるベーシストの役割であった。
その一方で、リンダ・オーがベースを奏でる『エントリー』の演奏においてはどうだろう?
フロントを鼓舞し、良い演奏を導き出すという最終目的は同一ながらも、リンダが奏でるベースはボトムを支えつつも、あるいはビートを提供しつつも、フロントに謎かけ的なモチーフをも提供しているかのように聴こえまいか?
低音で提示された音のモチーフを管楽器、もしくはドラマーたちが共同作業によって一つの演奏を形作り、そして発展させてゆく過程と痕跡そのものが、「作品」として我々に投げかけられているところが興味深い。
刺激に満ち満ちてた演奏であると同時に、楽器を奏でぬ我々ですら、あたかもリンダ・トリオとともに演奏を形作る「共犯者」の仲間入りをしているやもしれぬことに、ある瞬間から気付かされる。
なかなかユニークなアンサンブル形態であり、ベースが演奏に及ぼす新しい形を提示している作品と言えるのかもしれない。
▼収録曲
1.Morning Sunset
2.Patterns
3.Numero Uno
4.Fourth Limb
5.Gunners
6.A Year From Now
7.Before the Music
8.201
9.Soul to Squeeze

▼レビューはこちらです。
エントリー/リンダ・オー

セシル・テイラー聴きまくり

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Nefertiti,The Beautiful One Has Come/Cecil Taylor
過去に書いた記事、
「セシル・テイラー聴きまくり」を加筆修正しました。

こちらです
一日中、ガンガンとセシルを聴きまくった日が、
今となっては懐かしいです。
今は、なかなかそういう気力も体力もないかも。
1~2枚ぐらいだったら平気ですけどね。